2017年1月5日木曜日

法の下の平等物語 #5

 こんにちは。
 【一発合格行政書士 合格テキスト】


 今回は憲法「法の下の平等」です。
 題名だけ見るといよいよ憲法の勉強って感じですね!

 でも今回は判例中心なので、「そんな感じなんだぁ~」と理解できますので大丈夫です!

1 法の下の平等
【憲法14条1項】全ての国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

<平等の保障内容>
 ここで保障しているのは絶対に差別的な扱いを受けないという趣旨ではありません。
 この差別されない保障は相対的、つまり、他の一般的な取扱いと比べて著しい差別は受けないと言う意味です。

<例示列挙>
 ここで挙げられている人種、信条、性別等によって差別されない。としている人種等については例を挙げているだけで、ここに記載されていないことによっても差別はされないという意味です。


2 判例
<尊属殺重罰規定事件>
【簡単な内容】
 尊属(実両親など)を殺害した場合は、通常の殺人罪よりも重い罪にしている。
 これは親と言う立場によるひいき、差別ではないのか?
 もしそうなら憲法14条に反し違法ではないか?

【判例】
 尊属殺を通常の殺人よりも重い罪にすること自体は直ちに違法とは言えない。
 しかし、設定した罪の重さが普通の殺人罪と比べて重すぎるとして違法。

※ 違法部分があるため廃止されました。


<国籍確認請求事件>
【簡単な内容】
 婚姻関係のない日本人の父と、日本国民ではない母親との間に、日本で生まれた子供。
 父親が認知届を出し、国籍取得の届出をしたところ、婚姻外の出生児だから日本国籍は認められないと拒否された事案。

※ 結婚しているこのような夫婦の間に産まれた子供は認められるので争いが生まれました。

【判例】
 日本国籍を有する父親と、有さない母親との間に産まれた子供の日本国籍を、婚姻関係にある夫婦から産まれた時にだけ認めるとするのは違法。

※ つまり、出来ちゃった結婚でも子供の日本国籍は認めなさい!って趣旨の判例です!


<非嫡出子相続分違憲事件>
【簡単な内容】
 嫡出子(結婚している夫婦から産まれた子供)と非嫡出子(結婚していない両親から産まれた子供)の間で相続時の遺産分割量に違いがあることは違法ではないか?とする裁判。

【判例】
 嫡出子と非嫡出子との相続割合が違うのは憲法14条に違反する。

※ つまり、どの子供でも、相続は同じ立場・割合で相続させなさいと言うこと。
※ この判例を基に、養子も同じ身分で相続が認められます。



 厳密には嫡出子・非嫡出子の定義はちょっと違うのですが、今は結婚している夫婦から産まれたかどうかの違いとの認識で問題ありません。

 どの判例もその人の身分等による違いを争った事件ですね。

 次はこの憲法14条の中でも特に重要な判例で一つの記事となります。
 その内容は選挙、政治で生じている問題で、最近でも問題となっている事案です。
 ただ、難易度はそんなに変わりませんので、恐れず行きましょう!


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