2017年2月11日土曜日

誰でも5分でわかる! 国会議員は逮捕されないの!? #26

 「国会議員は逮捕されない!」
こんなことを何となく聞いたことはありませんか?

 それで安易に「ズルい」と言うと恥ずかしいかもしれません!
 今回はそのような【国家議院の特権】と言われる部分について見ていきます!

1 歳費受領権

【憲法49条】両議院の議員は、法律の定める所により、国費から相当額の歳費を受ける。

 これは簡単に言うと、「国会議員に給料を出しますよ!」ってことです。

 国会議員は、「公務員になりたい!」と公務員試験に合格したわけではなく、選挙で選ばれただけです。

 そこで議員に給料を出さないとなると、「お金持ちしか国会議員になれない!」とか、議員としての活動よりもお金稼ぎに力を注いでしまうから、憲法で「給料を出します。」と保障しているんですね。

 政治資金もこれに沿った考えで支給されています。
 政治資金に関しては、後で一般知識分野で詳しくやります。


 注意すべき部分として、これは減額されない保障まではされていません。
 後日の裁判官の項目でやりますが、裁判官は減額されないことまで保障されています。

 この差が良く試験では狙われますので要注意です!


2 不逮捕特権

【憲法50条】両議院の議員は、法律の定める場合を除いては国会の会期中は逮捕されない。会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない。

見てわかるように
「国会議員は逮捕されない」
はこの一部だけを指しているんですね!

 もう少し詳しく見ていきます!

<逮捕とは?>

起訴までの間、逃走や証拠隠滅等を予防するために被疑者の身柄を拘束するものです。

 そのため、国会議員に限らず、犯罪を犯した疑いが強い被疑者は必ずしも逮捕されるわけではありません。
 むしろ、検挙の態様の中で、逮捕は稀です。

 軽微な犯罪であれば在宅検挙。
 つまり、身柄は拘束しないで呼び出しつつ取り調べを行うのが普通です。

 逮捕と検挙は必ずしもイコールではないとの認識は必要です。

 ただし、行政書士試験で逮捕(刑事訴訟法)は範囲外なので、この部分は試験では問われません。


<なぜ逮捕されない?>

国会議員が会期中に逮捕されてしまうと、身柄が拘束されて、国会に参加できません。

 国会では法律を作る・予算を決めると言ったことをしています。
 つまり、国の運営に大きな影響が出ることが決められなくなる恐れがあります。

 それは流石に大問題なので、このような特権が定められています。


<会期中>

会期中というのは、法律や予算を決めるための国会を開催している期間中と言うことです。
 国会は常に開催されているわけではないんですね。


<法律の定める場合>

会期中原則逮捕されないと言うだけで、会期中でも法律で「この時は逮捕しても良いですよ!」と決めています。

 それが大きく2つ

◎ 院外での現行犯

現行犯逮捕の場合はその場で取り押さえますので、国会議員かどうかなんてそもそも分かりませんからね。

◎ 議員の承諾があるとき

議院側が「その人を逮捕しても良いよ!」とすれば、現行犯逮捕じゃなくても、通常逮捕や緊急逮捕も可能だってことです。


<釈放要求権>

これは条文の後半部分で保障している権利ですね。

 前半部分で保障しているのは、【会期中】は逮捕されないだけなので、会期前に逮捕されて、拘束されている間に会期が来た場合はどうしましょうか?

 この特権が保障されている理由は先程も言ったように、国会に参加出来るようするためです。

 この目的を達成するために、議院から釈放して欲しい要求があった場合には、釈放されるんですね。

※ 注意 : この特権は逮捕(身柄拘束)についてで、罪に問われない特権ではありません。


3 免責特権

【憲法51条】両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問われない。

 発言によって損害賠償等の責任を取らされてしまうとなると、委縮して発言できなくなってしまいます。
 そこで、憲法は院内議会での発言等については責任を問われないと決めています。


 これは、ちょっとややこしいのですが、議会で行った発言は院外での責任(裁判等)に問われないだけです。

 そのため、議会以外の場での発言等では責任(裁判等)に問われる可能性はあります。

 更に、議会での発言でも、院内で懲戒処分等を受けることはあります。
 懲戒処分は院内責任ですので。

少し整理しますね。
発言場所 : 院内 → 院外責任は不問、院内責任は問われる。

発言場所 : 院外 → 院内も院外も責任に問われる。

 試験では、この部分がキチンと整理・理解できているのか問われることが多いです。


 ちょっとややこしい部分がありましたね。
 うろ覚えになりやすいので、あとでもう一度見直しておくと良いかと思います。

 さて、次回からは、これだけの特権が与えられている国会議員の仕事について見ていきます!
 お楽しみに!


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