2017年2月1日水曜日

SNSでの誹謗中傷が人の命を奪う!? 何罪になる?

 ストーカー規制法が改正されてSNSによる行為が話題になっています。

 そんな中、SNSによる誹謗中傷の類の吹聴によって逮捕者が出ました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170201-00000000-kyt-l25

 被害者は、事実ではないことを言い触らされたことを苦に自殺してしまったようです。
 罪状は名誉棄損罪。

 これについてお話をします。

1 名誉棄損罪と侮辱罪
【名誉棄損罪】公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した場合に成立する。

【侮辱罪】公然と事実を摘示せず、人を侮辱した場合に成立する。

 似ている罪なので同じと考える人もいますが、別の犯罪になります。
 一番の違いは【事実の摘示】です。

 これについては順番で説明していきます。



2 公然
 公然とは、不特定または多数の者が認識し得る状態をいう。

 認識し得る状態なので、実際に多くの人が認識したかどうかは関係ないってことですね。

 つまり、ツイッターで、フォロワーがゼロ人の人が呟こうと、フォロワーが1万人の人が呟こうと、その影響力に関係なくどっちも悪いってことですね。



3 事実の摘示
 摘示をネットで調べると【要点をかいつまんで示すこと、あばく事】となっているので、勘違いしやすい部分です。

 これは、その内容が事実かどうかは問いません。
 内容の性質に着目をします。

 名誉棄損罪と侮辱罪の違いは、この事実の摘示ですので、重要な部分です。
 これは言葉で説明するよりも、実際に見てもらった方がイメージしやすいと思います。


<名誉棄損罪と侮辱罪の対比>
【名誉棄損罪の例 ▽】
【侮辱罪の例 ▼】

▽ 「お前は赤点を採った!」
▼ 「お前はバカだ!」

▽ 「お前は会社をクビになった!」
▼ 「お前はダメ人間だ!」

▽ 「お前は強盗犯だ!」
▼ 「お前は悪者だ!」
等々


<名誉棄損罪>
 名誉棄損罪は、【事実か事実じゃないかを明確にできる内容】です。

 赤点は、何点以下の点数と明確なので、事実認定は可能です。
 会社のクビも、クビになっているのか、クビになっていないのか、事実認定が可能です。
 強盗をしたかどうかも同じです。 


<侮辱罪>
 侮辱罪は、「事実か事実じゃないかを明確には出来ない内容」です。

 バカ、ダメ人間、悪者等の基準は人によって違います。
 ある人から見ればバカでも、他の人からすればバカではないからですね。
 他も同様です。

 このように人によって基準が違うモノは事実の認定が出来ません。
 この事実認定が出来るものが、事実の摘示です。



4 名誉の棄損
 事実の摘示によって、社会的な評価を害する危険がある行為のことです。

 「危険がある行為」なので、実際に害されることを待たずに、罪になると言うことです。



5 自殺者の被害
 先程の自殺者は、自分がやっていないことをSNS上で、成りすましの人に吹聴され、追い込まれてしまい自殺をしたそうです。

 つまり、吹聴されたことを「やったか、やっていないか」と事実を明確にできる内容です。
 そのため侮辱罪ではなく、名誉棄損罪になります。



「名誉棄損罪は事実の摘示だから、事実を晒されたってことで、事実なんでしょ?」
なんて勘違いしないで下さいね!

その勘違いもまた、名誉棄損罪を助長してしまいますからね!

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